2021年08月30日掲載
医師・歯科医師限定

免疫チェックポイント阻害薬が遺伝性大腸がんの一部に特異的効果――ワクチン療法にも期待

2021年08月30日掲載
医師・歯科医師限定

尼崎中央病院 副院長/消化器病センター長

松原 長秀先生

近年、大腸がん治療の分野でも免疫療法が進歩している。たとえば、ペムブロリズマブやニボルマブなどの免疫チェックポイント阻害薬が、遺伝性大腸がんの1つであるリンチ症候群やマイクロサテライト不安定性(MSI)検査で陽性となった患者に対して特異的に効果を発揮することが分かってきた。現在、標準治療が終了した場合の最終手段として、MSI検査の陽性を条件に免疫チェックポイント阻害薬の使用が検討されている。

今後の可能性として、遺伝性腫瘍と関連した免疫チェックポイント阻害薬の適応拡大が進むことが期待される。

遺伝性大腸がんの分野では原因遺伝子の解明が急速に進んでいたが、最近では一段落してプラトーな状況である。そのようななか新たに注目されているのが、がんワクチン療法だ。

がんワクチン療法はがんに対する患者の免疫を高めることでがんの進行を抑制し、さらに体内に残ったがん細胞の減少・消失を試みるというもの。免疫を高めるアプローチによっていくつかの種類がある。現在は治療を目的としたがんワクチン療法が主体であるが、今後はがん発症前に免疫を高める「予防」観点でのワクチン開発が期待される。

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