2022年02月09日掲載
医師・歯科医師限定

【インタビュー】全身性エリテマトーデス治療にも分子標的薬――アニフロルマブ米で承認も効果は一部患者に限定(400字)

2022年02月09日掲載
医師・歯科医師限定

北海道大学大学院医学研究院 免疫・代謝内科学教室 教授

渥美 達也先生

全身性エリテマトーデス(SLE)は、ステロイドを大量に処方すると症状は改善する一方、副作用が現れやすいため特に治療に苦しんでいた。しかし最近になって、生物学的製剤やJAK(ヤヌスキナーゼ)阻害薬など、全身性エリテマトーデスの分子標的療法開発が多数行われている。治験中の薬剤も多く、どれが結果を出せるのかしのぎを削る”戦国時代”に突入している。

そうした状況下、米国でI型インターフェロン受容体をターゲットとする分子標的薬アニフロルマブが2021年8月に承認された。しかしSLEは非常に多様性のある疾患でI型インターフェロン受容体が関与しない病態も存在し、その場合は効果がない。ところが、現時点で原因となる因子を見極めることはできず、結果として臨床医の経験と勘に頼らざるを得ない状況が続いている。症例を積まないと患者に合う薬や治療法が分かるようにはなかなかならない。今後検査段階で病態を判断し、適合する分子標的薬を最初から使い分けられるようになれば、さらに発展していくだろう。

会員登録をすると、
記事全文が読めるページに遷移できます。

会員登録して全文を読む

医師について

新着記事